しみ治療 2つのレベル
最近しみ治療に凝っています。今までも患者さんの感心の高さと要望の多さでどうにか出来ないものかと、常々思っていたのですが、医療レベルといわれるものは、Qスイッチルビーレーザ−しかありませんでした。ただ、これも、肝斑や炎症後色素沈着には無効でした。また、老人性色素斑はとれるのですが、直後に炎症後色素沈着(レーザ−焼け)を起こし、それが落ちるまでに数カ月もかかってしまうことが、よくあって、なにか、良い方法はないかと思っていたのです。患者さんは化粧品やエステ、民間療法に頼ってしまうのですが、こちらに決め手がないので、みすみすお金と時間の無駄だと思っても、止めることが出来ませんでした。『あまり効果は無いかも知れないですが、ビタミンCでも飲んでみたら如何ですか?』というのが真っ当な皮膚科医=1年前の私の対応でした。
医療レベルとしてのしみ治療
それが、トレチノイン療法に出会い、医療レベルとして充分に対応できるものであることを理論的にも、実践的にも確信しています。レーザ−焼けを起こすことがなく、ガーゼをあてる必要もないので、普通の生活をしながら治療ができ、広範囲でも10万円程度の費用ですむので、Qスイッチィルビーレーザ−よりも安くてすむことが殆どです。また、肝斑と老人性色素斑が混在しているようなかたも多いので、老人性色素斑はレーザ−できれいにとれているのに周りに比べて白く白班のように目立ってしまうというトラブルがおこることもありません。
が、レーザ−でないととれないしみ(あざ)というのがあるのも事実です。太田母斑は当然ですが、後天性真皮メラノサイトーシスという見た目は茶色のしみ(肝斑と間違われやすい)組織は太田母斑に非常に近いという不思議なしみなどがそうです。
ところが後天性真皮メラノサイトーシスにレーザ−を当ててしまうとレーザ−焼けを起こしやすく、泥沼に陥ってしまって患者さんの信頼を失ってしまうということが、まま、あったのです。
後天性真皮メラノサイトーシスにはまず、トレチノインで表皮のメラニンをおとしてからレーザ−を打つと、スムーズに治療が進みます。また、レーザ−焼けを起こしてしまった老人性色素斑=炎症御色素沈着はトレチノインで速やかに落とすことができます。まさに、洗練されたしみ治療と呼べると思います。

このようにQスイッチルビーレーザ−がトレチノインの存在によって本来の魔法の力を充分に発揮できるようになったといえます。

エステレベルのしみ治療
ところが、日本人はファジーなものが好きという傾向があると思うのです。なにも美容に限ったことではありません。血圧、癌、糖尿病も健康食品で治そうという人が後を断ちません。専門外なのですが、大丈夫なのかと心配になることがあります。
しみ治療の場合も、レーザ−でガーゼをあてるのはもちろん、赤くなったり、むけたりするのが、嫌だとおっしゃるかたが意外に多いのです。効くのが恐いとおっしゃるかたもいらっしゃるのです(笑い)命にかかわることではないので、治療を強要することはありません。治療法を選ぶのは患者さん自身です。
そういうかたには、低出力のレーザ−(レーザ−ピーリング)、ビタミンCイオン導入、高濃度ビタミンC化粧水、などなど、、、多少の効果はあるかも知れません。お肌はきれいになります。ピーリング効果、保湿効果は医師の眼でみて、これならというものを用意しています。もしかしたら、しみが薄くなるかたがあるかも知れません。
しかし、しみが消えるというレベルではありません。少しは、薄くなるくらいに考えて下さい。スペースに限りがあるので、リラックス効果はありません。残念ながら○○エステに通っているというステータスもないでしょう。エステレベルのしみ治療としては効果と安全性は最高レベルだと自負しています。