しみ治療Q&A
 
Q

トレチノインで、一度とれたしみは2度とでてきませんか?

申し訳ありませんが、また、出てくることは考えられます。しみは、皮膚のさびだと考えられています。自転車のさびと同じと考えて下さい。自転車なら新しいのに買い替えることが出来ますが、お肌の場合にはその選択はありません。トレチノインでさびを落とし、リセットしたら、今度はまたさびないように、しなければなりません。ターンオーバー(皮膚が生まれて垢になって落ちる期間)を、ベストの状態(4週間)に保つために、日々の努力が必要といえるでしょう。
Q 副作用が心配です。
副作用として、考えられることは、まず、アレルギーを起こすということです。トレチノインやハイドロキノンそのものよりも、基剤(混ぜる軟膏やクリーム)にかぶれる確率が高いと思われます。それと、剥けがはじまると、新しい皮膚は胎児の皮膚のようにデリケートです。化粧水や洗顔料などにもかぶれやすくなります。ですから、トレチノイン治療中は無駄なものは極力避け、必要なもののみたっぷり使うことが大切です。
また、良い剥けが起こって赤いのか、かぶれて赤いのかその区別が最初は難しいと思います。最低、2週間に1回は来院して下さい。心配なことはどんどん質問してください。
当院では初診時に今使っている化粧水と日焼け止めを持ってきて頂くようにしています。
Q 妊娠中はしてはいけないということは、結構危険なのですよね。
チガゾンという飲み薬を内服中に妊娠すると奇形児が出来やすくなるということが知られています。トレチノインもチガソンもビタミンA酸の一種で親類のようなものです。外用で吸収される量は僅かですが、トレチノイン治療中は避妊をしてください。トレチノインを中止すれば翌日でも妊娠してかまいません。
薬剤師さんの詳しい解説をみつけました。
http://www.nuit.nu/skincare/keyword.htm
Q 費用は幾らくらいかかりますか?
治療を始める時に7万前後かかります。トレチノインもハイドロキノンも保険外になります。かぶれにくく、トレチノインの効果を妨げない、化粧水や日焼け止めも必要になります。
Q 太田母斑も治ると聞いたのですが?
太田母斑の本体は真皮内のメラノサイトです。これは、Qスイッチルビーレーザ−などの高出力のレーザ−でなければ破壊できません。が、表皮や真皮浅層のメラニンを先にトレチノインで落としていくと、レーザ−焼(レーザ−照射後におこる炎症後色素沈着)が起こりにくく、レーザ−治療がスムーズに進みます。
Q ケミカルピーリングと同じようなものですか?
ケミカルピーリングとは酸の力で、角質を溶かすことです。その結果新陳代謝が良くなってターンオーバーが4週間に近付き、しみが出来にくくなると考えられます。が、ターンオーバーが4週間以下になることはないので、今あるしみを追い出すことは難しいと思います。トレチノインはターンオーバーを2週間位まで速めると思われます。全く別のものです。
Q 皮膚科でビタミンCとEを貰って内服していたのですが、無駄だったのでしょうか?
申し訳ありませんが、保険診療ではビタミンCやEを内服するくらいしかありません。しみは皮膚のさびだと言いましたが、さび=酸化を防ぐのがビタミンCとE、それにCoQ10という酵素だといわれています。ただ、内服してどの程度表皮基底層に届くかは疑問です。身体全体の老化を防ぐ作用はあると言われています。
もし、内服していなければもっとふえていたかも知れません。
Q お化粧はできますか?
紫外線を防ぐことが大切ですので、メイクアップはむしろしたほうが良いです。が、基礎化粧品のなかには使わない方が良い物もあるので、今お使いの化粧品を初診時にお持ち下さい。
Q 太田母班か肝斑か解らないと言われました。そんなことがあるのでしょうか?
太田母班は色が青黒く、肝斑は茶色いのが普通ですが、太田母班でもメラノサイト(メラニンを造る細胞)が少ない場合は当然色が薄くみえます。また、浅いところにメラニンがたまっていると、真皮のメラニンの色がカバーされて見えなくなるので、浅いところのメラニンの色(茶色)が見えていることがあります。
真皮にメラノサイトが存在するかどうかということは、色もですが、境界が鮮明かどうかということが目安になります。深いところにメラニンやメラノサイトがあると 境界が不鮮明にみえます。
区別の付きにくいしみに後天性真皮メラノサイトーシスというしみがあります。真皮にメラノサイトがあるので、太田母班と同じとという説もありますが、私個人としては区別したいと思っています。これは、レーザ−のみではうまくいかないのですが、トレチノインで表皮のメラニンを落としてからレーザ−治療をするとスマートに治療できます。
形成外科のみでなく、しみ治療をしていない皮膚科も受診してみるのも良いかもしれません。診断は確かな先生も多いものです。
また、傷がついてよければ、皮膚生検をすれば診断は確実です。